借金の返済でお困りの方々について、その借金の返済を減らしたり、支払わなくてよくする手続全般のことをまとめて債務整理といいます。税金など一部対象外のものがあります。
以下のような状況の方は、さらに状況が悪化することに備え、選択肢の一つとして、早めに債務整理のことを頭の片隅にいれておくことをおすすめします。
たとえば…
返済したあとすぐに借入れをせざるを得ないため、残高が減らない。
返済はリボ払いにしているが、金額が増加または減らず、いつ払い終えるかわからない。
転職、失業等で収入が減り、今まで通りの支払いできなくなった。
個人で事業を行っているが、新型コロナの影響でいつまで持ちこたえられるか不安。
etc…
債務整理は、大きく分けると裁判所に申立てを行う自己破産手続と個人再生手続、貸主側との直接の話し合いで解決する任意整理の3種類に分けられます。
いずれも、借金で苦しんでおられる方々の生活再建のための手続きですが、おおまかですが、それぞれ以下のような特徴がありますので、ご検討の入り口としてご参考ください。
破産（裁判所への申立）
債務（一部例外あり）の全額を支払わなくてよくする（免責される）手続きです。
ただし、高価な資産（20万円以上のもの）をお持ちの場合は失ってしまいます。
その後の状況にもよりますが、新たな借入れが最も難しくなると考えてよいでしょう。
個人再生（裁判所への申立）
債務（一部例外あり）の約5分の1（最低100万円）の額を3年（例外的に5年まで）で支払う手続きです。
住宅をお持ちの場合、住宅を守る（ローン債務は残ります。）ことが可能です。
ある程度安定した収入が必要になるなど、破産手続きよりも利用するための条件は厳しめです。
任意整理（当事者同士での解決）
各債権者との間で、個別に支払額や方法について話し合って合意を得る方法（和解）です。
基本的に各債権者ごとに条件は異なりますが、他の手続きと異なり、基本的に大幅な減額は見込めません。和解後の利息の免除と分割支払い期間の伸長してもらうことが一般的です。
支払期間は金額等の条件にもよりますので、一概に言えませんが、概ね3年～5年程度で和解するケースが多いです。
