銀行・証券口座の手続き

・預貯金口座の手続き

  1. 口座名義人が亡くなったことを金融機関に届出します。この段階で一度口座が凍結  されます。
  2. ①の後の手続きは、遺言書、遺産分割協議書等の有無で遺言で異なってきますが、概ね、相続関係を確認するための戸籍謄本等と引き継ぐことが決まった相続人に関する書類、必要書類への相続人の署名押印等が求められます。この必要書類の提出と併せて、希望する手続き(解約払い戻しや名義変更)を申請します。
  3. ②で提出した書類に不備がなければ、払い戻し等の手続きができるようになります。
    ※必要書類や提出方法、手続き完了までの所要日数などは金融機関ごとに異なります。

・預貯金口座の手続きに司法書士が関与する場合

  • 口座を解約して分配する場合…解約金を受託者預り口口座(承継業務用の専用口座)に集約し、合意が成立したあと、協議の結果に応じて各当事者へ送金します。
  • 相続人名義へ変更する場合…各金融機関所定の方法で申請を行います。名義変更後の印鑑の届出が必要となります。

・手続きの完了前に預金口座から葬儀費用、生活費等を引き出したい場合

遺言がなく、相続人の全員で払い戻しの手続きに関与しなければならないが、連絡が取りづらい方や、所在不明の方がいる場合などは、手続きを円滑に進めるのが難しくなります。

そのような方達から必要書類等を入手するのには、往々にしてかなりの時間を要してしまいます。そのような場合、相続開始時の預金残高(例:300万)のうち、その相続人の法定相続分(例:150万)の3分の1のまでの金額(例:50万)(※ただし1金融機関当たり最高150万円)を各相続人が単独で払い戻しを受けられる制度(遺産分割前における預貯金債権行使の制度)が令和元年7月1日の法改正により利用可能となっていますので、必要に応じてこの手続きの利用を検討します。

・株式の手続き

①上場会社の場合

  • 証券口座の手続き
    上場会社の株式を保有している場合、亡くなった方がお持ちの証券口座のある金融機関で名義書き換え手続きを行います。この名義書き換えは、亡くなった方の口座の名義を相続人に変更するのではなく、相続人の方が、すでに口座をお持ちであればその口座へ、お持ちでなければ新たに口座を開設して、相続人の口座に移転する方法がとられるのが一般的です。
    また、株式を全て売却して、相続人へ分配する場合は、所得税等が課税される場合がありますので注意が必要です。
  • 証券口座の手続きに司法書士関与する場合
    ⅰ 受託者が売却して分配する場合…各金融機関所定の書類を提出し遺産承継受託者設定の届出を行います。次に受託者が各証券会社の方式に従って換価し、分配します。
    ⅱ 特定の相続人に名義変更をする場合…各証券会社の方式に従って変更手続きを行います。

②非上場会社の株式の場合

  • 名義書換請求
    発行している株式会社に対して直接名義書き換え請求を行うことになります。非上場会社の場合、その会社の定款規定によっては、会社が、相続で株式を取得した方に対して、株式を会社に売り渡すように請求できる場合もありますので、遺産分割協議前に確認をしておくことが必要です。
  • 名義書換請求に司法書士が関与する場合
    名義書き換えに必要な書類を取り寄せ、適宜、書類の作成を代行します。

司法書士に依頼するメリット

・戸籍の収集、各相続人への連絡や調整、書類の内容の説明など、書類を完成させるために、いろいろな作業が必要になります。また、仕事の合間を縫って書類を提出しに行ったり、不備があった場合は再度作り直す必要が出たりする場合もあります。司法書士にご依頼いただければ、このような手続きにかかる手間を大幅に低減することができます。

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